Oh-o! Meiji

シラバス

年度 2020 年度
授業科目名 資格課程科目  ジェンダーと教育B
担当教員 池谷 美衣子  兼任講師 単位数 2
開講日 秋学期/木曜日/4限 キャンパス 生田
科目ナンバー
(CC)CCE218J
主催区分 CC:資格課程 授業形態 8:2つ以上の形態併用
学問分野(大区分) CCE:社会教育主事課程・社会教育学 授業言語 J:日本語
レベル 2:学部 発展的,応用的な内容の科目
学問分野(小区分) 1:社会教育主事課程

授業の概要・到達目標

 男女共同参画社会基本法の制定(1999)から、20年以上が経過した。しかし、世界経済フォーラムが発表する国際ジェンダー・ギャップ指数は153ヶ国中121位と過去最低である(2019)。一方で、高度経済成長期に形成された男性中心型雇用社会の限界が認識され、少子化対策や働き方改革、女性活躍推進等が政策課題として強力に推進されている。くわえて、セクシャル・マイノリティの抱える困難や社会の課題も健在化し、性差別解消やジェンダーに関する課題は極めて複雑になっている。
このような社会の状況は、教育、特に成人を対象に含む社会教育の領域において、その教育・学習の内容や方法にどのような関わりや影響をもつのだろうか。本授業では、男女平等・男女共同参画に関する生涯学習・社会教育に焦点を当て、婦人教育を一つの核として展開されてきた戦後社会教育の実践史や、社会教育から分離し一般行政のもとで展開されている男女共同参画施策・施設・事業の現状などについて、講義と演習から深めていく。
 性や性別に関する話題は、何らかの形で私たちすべてを当事者にする。自分ごととしてジェンダーをめぐる課題に向き合う時のやり切れなさや、言葉にならないもどかしさを共有しながら、本授業を通して、ジェンダーに関する知識を学び、それを生かして、問題に気づき、ジェンダーを学習課題化し、ジェンダー・センシティブな生涯学習・社会教育のあり方を構想する基盤を培うことを目指す。

授業内容

第1回:ガイダンス-この授業で何を学ぶのか
第2回:ジェンダーとは何か-平等論と特性論を考える
第3回:生涯学習・社会教育の基礎①生涯学習の理念と展開
第4回:生涯学習・社会教育の基礎②一般行政との関係を考える
第5回:社会教育における婦人教育・女性教育の実践史①戦後「稲取実験婦人学級」など
第6回:社会教育における婦人教育・女性教育の実践史②高度経済成長期「国立市女性講座・保育室」など
第7回:日本における性別役割分業の形成と変容を考える(中間まとめ)
第8回:男女平等を目指す国際的な動きと日本における関連施策の展開
第9回:男女共同参画施設の教育的機能①全国の施設パンフレット・チラシを分析しよう
第10回:男女共同参画施設の教育的機能②主催事業・講座を比較検討しよう
第11回:「男性」をめぐる課題と事業を考える
第12回:ジェンダーをめぐる課題と世界的動向①#MeToo運動、ハラスメント、SDGs
第13回:ジェンダーをめぐる課題と世界的動向②セクシャル・マイノリティ
第14回:授業のまとめ

履修上の注意

社会教育主事課程・教職課程として開講される科目だが、資格取得を迷っている場合でも、内容に関心のある学生や、ジェンダーに疑義的な学生の受講も広く歓迎する。なお、別科目「ジェンダーと教育A」(春学期)では、学校教育・子どもを中心に扱う予定である。それぞれ独立した科目だが、理解を深めるためにAB両方の受講を推奨する。

準備学習(予習・復習等)の内容

授業内で適宜指示する。授業時間内外での質問を歓迎する。

教科書

指定なし。授業内で適宜資料等を配布する。

参考書

授業内で適宜紹介する。

成績評価の方法

授業への貢献度(20%)、授業内課題(30%)、最終レポート(50%)

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