授業の概要・到達目標
Aでは,一般的には性的マイノリティとされるLGBT表現を中心に扱ったが,逆にBでは,社会の多数派であるヘテロセクシュアル・シスジェンダー (異性愛者で自分の性別に疑問を感じていない人々) を中心に,少女マンガを題材に「恋愛」「家族」,そして「仕事」などについて分析を行う。ここでは,より自分に身近な問題として表象文化を取り扱う。
あるいは,「現代表象文化とジェンダー」といった視点で,性別越境的な表現についても,ダンス・映画などにも渉猟の範囲を広げて分析することもある。
授業内容
第1回a イントロダクション~恋愛今昔
第1回b イントロダクション~恋愛今昔
第2回 (家族と恋愛) 恋愛は幸福な結婚へと続く道
第3回 ( 〃 ) ドラマチックラブと自由な恋のめばえ
第4回 ( 〃 ) 乙女チックの時代
第5回 ( 〃 ) 「一途な愛」と「縛られない関係」の間で
第6回 ( 〃 ) 〈対幻想〉の断念
第7回 ( 〃 ) 問い直される「家族」 (1)
第8回 ( 〃 ) 問い直される「家族」 (2)
第9回 ( 〃 ) 「恋愛」マンガの現在
第10回 ( 〃 ) 「家族」の新しいかたち
第11回 マンガの中の「仕事」~華やかな職業からOLへ
第12回 マンガの中の「仕事」~組織と女性管理職の時代
第13回 マンガの中の「仕事」~男性編
第14回 「逃げるは恥だが役に立つ」~家事労働を考える
履修上の注意
上記に挙げた内容のすべてを扱うには時間が足りないので,社会的な状況を見ながら,適宜力点を決めて解説していきます。ですので,実際の講義の時間配分は変わる可能性があります。
よい講義をつくるのは,教師と学生との相互作用です。積極的な参加を期待します。なお「恋愛と性」を扱う講義では,かなり突っ込んだ話も出てくる予定です。
この講義でも,前回の講義への反応であるコメントペーパーを積極的に紹介していきます。それを通して,自分が思っている「当たり前」が当たり前ではなく,じつは同じ教室の中にもさまざまな考え方,立場の人がいることを実感してもらいたいと思っています。いわば,ディスカッションに代わるものとしてコメントペーパーの紹介を位置付けます。
上記の通り,毎回講義の感想や質問を提出してもらいますが,出席を厳しくとるためではありません。出席していない人の分の出席票を出すことは絶対にやめてください。すぐわかりますし,その場合は両名とも大幅な減点になります。ズルは必要ないし,これからの人生でズルを覚えないように。
準備学習(予習・復習等)の内容
とくに準備は必要ありませんが,講義中で紹介する参考文献や興味をひかれた作品などには目を通しておくこと。
余力がある人は,上野千鶴子『女という快楽』 (勁草書房) は読んでおいてください。
教科書
参考書
『家事労働ハラスメント』竹信三恵子 (岩波新書)
『女という快楽』上野千鶴子 (勁草書房)
『私の居場所はどこにあるの?』藤本由香里 (朝日文庫)
『愛情評論』藤本由香里 (文芸春秋)
成績評価の方法
学期末に提出してもらうレポートが基本であるが,それに,毎回の講義の最後に書いてもらう小レポートを加味して評価を行う。
履修上の注意でもかきましたが,毎回講義の感想や質問を提出してもらうのは,出席を厳しくとるためではありません。出席していない人の分の出席票を出すことは絶対にやめてください。すぐわかりますし,その場合は両名とも大幅な減点になります。ズルは必要ないし,これからの人生でズルを覚えないように。
その他
積極的な発言や質問は評価するが,授業中の私語は厳に慎むこと。
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