Oh-o! Meiji

シラバス

年度 2020 年度
授業科目名 情報コミュニケーション学部  ジェンダー・マネジメントⅡ
担当教員 牛尾 奈緒美  教授 単位数 2
開講日 秋学期/月曜日/4限 キャンパス 駿河台
科目ナンバー
(IC)MAN321J
主催区分 IC:情報コミュニケーション学部・情報コミュニケーション研究科 授業形態 1:講義
学問分野(大区分) MAN:経営学 授業言語 J:日本語
レベル 3:学部 実践的・専門的に高度な内容の科目
学問分野(小区分) 2:経営管理

授業の概要・到達目標

 男女共同参画社会への移行を標榜する今日の日本社会にあって,依然として山積する企業内ジェンダー問題について様々な角度から考えていく。まず,ジェンダーを視点として,戦前から今日に至るまでの日本の資本主義の発展と企業システムの変容の過程について,年代を追って詳しく見ていく。ジェンダー・マネジメントⅠでは,企業を取り巻く外部環境変化として家族やジェンダー意識の変化,労働力の多様化,国際社会との協調といった社会的・経済的変化を取り上げたが,Ⅱではそれらへの戦略的対応策として注目されるアファーマティブ・アクションやダイバーシティー・マネジメント,ワーク・ライフ・バランス施策など企業のジェンダー・マネジメントに関する最新動向を紹介する。同時に男女差別の根拠とされる差別理論や,欧米の男女平等に関する理論研究・事例についても解説していく。なお,Ⅰと同様にゲストによる講演やビデオの上映を随時行う計画である。
 授業内容の理解を通じ,現代の日本の社会や企業におけるジェンダー問題への関心を高め,自分なりの考えを持つことを達成目標とする。

授業内容

第一回:aのみ イントロダクション(ジェンダーを視点とした日本の資本主義の発展と日本の企業経営の変容)
第二回:政府方針「女性の活躍推進」で女性の働き方は変わったのか?
第三回:働く女性の増加で会社はどう変わるのか?
第四回:男女雇用機会均等法さえあれば男女平等は実現するのか
第五回:高学歴女性はエリア総合職を目指す?
第六回:「一般職募集」 採用担当者の抱く人材イメージ
第七回:企業の現場は非正規が支えている
第八回:アルバイト,パート,派遣,起業家,正社員・・・卒業後になりたいのはどれ?
第九回:「子育てとの両立」 女性だけの問題ですか?
第十回:「短時間正社員」 もし可能ならなってみたい?
第十一回:セクハラ被害者になるのはどんな人?
第十二回:ヒラリークリントン,小池知事etc 女性リーダーには茨の道が待っている?
第十三回:多様な人材の力が発揮される組織を作るためには
第十四回:考察とまとめ

履修上の注意

毎回,aでは講義,bではグループ討議を行う。
討議内容は各班で口頭発表し,最後に個人別の意見をリアクションペーパーとして提出する。
 適宜,ゲストスピーカーによる講演と意見交換の機会を設けることも計画している。

準備学習(予習・復習等)の内容

予習については,前週に指示するので各自準備をして授業に臨むこと。事前に授業に関わる資料を配布したり調べるべき課題を指定したりするので,それを読み自分なりの理解と考えを整理すること。

教科書

『女性リーダーを組織で育てるしくみ』中央経済社,
『ラーニング・リーダシップ入門:ダイバーシティで人と組織をのばす』日本経済新聞出版社

参考書

『ジェンダー・マネジメント』東洋経済新報社

成績評価の方法

毎回出席をとり,リアクションペーパーと議論への参加姿勢(50%)と定期試験の結果(50%)をあわせて評価する。授業内の発表を重視し,平常点に加算する。

その他

「ジェンダー・マネジメントⅠ・Ⅱ」は,企業などさまざまな組織で働く人たちが属性に囚われず自分らしく働ける職場とは何かを探る科目である。科目名ではジェンダーと謳っているが,単に女性にとっての働きやすさを焦点とするのではなく,男性にとっても,若い人,高齢者,外国人など誰にとっても自分らしく働ける組織とは何かについて考えるところにこの講義の目的がある。特にみなさんのような若い人に,組織で働くとはどういうことなのか真剣に考えるきっかけを提示したい。
また,授業内容は今日的な企業動向や政府方針と直接的に関係するため,履修者は常時,時事問題やニュースに関心を払い,その知識に基づき議論に参加することが求められる。

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