Oh-o! Meiji

シラバス

年度 2020 年度
授業科目名 文学部  ジェンダー論
担当教員 三橋 順子  兼任講師 単位数 2
開講日 春学期/火曜日/3限 キャンパス 駿河台
科目ナンバー
(AL)GDR311J
主催区分 AL:文学部・文学研究科 授業形態 1:講義
学問分野(大区分) GDR:ジェンダー 授業言語 J:日本語
レベル 3:学部 実践的・専門的に高度な内容の科目
学問分野(小区分) 1:ジェンダー

授業の概要・到達目標

(テーマ)身近な社会現象からジェンダー&セクシュアリティを考える。
人間の「性」を考える基本姿勢として、ジェンダーとセクシュアリティは不可分のものと考えますので、両者を合わせて取り上げます。
最初にジェンダー&セクシュアリティ論の基礎として、人間の「性」をどのように考えたらよいかというお話をします。それを踏まえた上で、個別のテーマに関する講義になりますが、歴史学、文化人類学、社会学などに基盤を置きながら、できるだけ平易に具体的にお話します。
トランスジェンダーとして生きてきた私なりのジェンダー&セクシュアリティ観も交えながら、お話しすることで、受講生の皆さんの「目からウロコ」が何枚も落ちるような講義にしたいと思っています。
また、毎回「コメント票」を記入・提出してもらい、受講生との意思疎通・情報交換をはかりたいと思います。
【到達目標】
人間の「性」の構造やジェンダー&セクシュアリティに関心をもってもらうこと。
ジェンダーという概念が、さまざまな社会的事象を分析する上で「良く切れるナイフ」であることを知ってもらうこと。
性別二元論や身体構造を絶対視する性別決定論、異性愛絶対主義にとらわれない、より多元的で多様な性別認識や性愛観、ジェンダーの構築性を理解すること。
それらにより、自らの「性」のあり様を見つめ直し、自分が心地よいジェンダー&セクシュアリティの在り様を探すヒントにしてほしいこと。

授業内容

(1) イントロダクション ―「性」を考えることの意味-
(2) 「性」と社会を考える(1) ―ジェンダー論の基礎―
(3) 「性」と社会を考える(2) ―セクシュアリティ論の基礎―
(4) 「性」の4要素論 ―身体の性・性自認・社会的性・性的指向―
(5) 「性」の多層構造論 ―「性」を模式図で考えてみる―
(6) 「性」の多様性論 ―L/G/B/Tをめぐる諸問題―
(7) トランスジェンダーと社会(1) ―その文化的普遍性―
(8) トランスジェンダーと社会(2) ―日本文化の要素として―
(9) 衣服とジェンダー(1) ― 人はなぜ服を着るのか?―
(10) 衣服とジェンダー(2) ― 身体と装いの間―
(11) テレビメディアとジェンダー(1) ― 操作されるイメージ―
(12) テレビメディアとジェンダー(2) ― ドラマが見せる新しい世界―
(13) 恋愛・結婚とジェンダー(1) ―その歴史―
(14) 恋愛・結婚とジェンダー(2) ―その現在―
       レポート提出

準備学習(予習・復習等)の内容

 配布プリントや資料をよく読むこと。

教科書

授業時にプリントを配布します。

参考書

三橋順子『女装と日本人』(講談社現代新書、1000円+税)

成績評価の方法

上記の講義目的に対する理解度と意欲を、主に出欠状態、講義参加度(コメント票)、小論文(レポート)で判定します。
小論文(レポート)60%、平常点40%。

その他

(1)講師がTrans-woman(男性から女性へのトランスジェンダー)であることに一定の理解をもてること。
(2)講義の中で、セクシュアリティ(性器・性愛行為)に直接関わる用語・事象が語られること、あるいはセクシュアリティや身体変工を描写した画像を教材とすることを許容できること。
受講にあたっては、この2点に留意してください。

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