Oh-o! Meiji

シラバス

年度 2020 年度
授業科目名 法学部  ジェンダーと法Ⅰ
担当教員 堀口 悦子  准教授 単位数 2
開講日 春学期/水曜日/3限 キャンパス 和泉
科目ナンバー
(LA)LAW271J
主催区分 LA:法学部・法学研究科 授業形態 1:講義
学問分野(大区分) LAW:法学 授業言語 J:日本語
レベル 2:学部 発展的,応用的な内容の科目
学問分野(小区分) 7:新領域法学

授業の概要・到達目標

 伝統的な法律学をジェンダーの視点から見直すのが「ジェンダーと法」である。ジェンダーに中立な法律とは,現実にありうるのだろうか。「ジェンダーに中立」とは何かを考えながら,各法律分野を見直してみると,今まで気づかなかった問題が見えて来るであろう。それは,日本の問題に限らず,世界の問題でもある。
 「平等」を考えてみよう。形式的平等と事実上の平等。交差差別(複合差別)も、視野に入れて、ダイバーシティ(多様性)も考えて行こう。ジェンダーとともに、セクシュアリティ・障害・人種・民族・年齢などのダイバーシティにも留意して、法を複眼的に見て行く。
 本講義を通じて,ジェンダーの視点から,日本と世界の法律問題を具体的に把握できるようにする。Ⅰでは,とくに国際人権法を国連の組織を理解するとともに、学んで行こう。法律を批判的に研究することを通して,「リーガル・リテラシー」の実践を行う。

授業内容

各回のテーマは次のとおりである。

第1回:イントロダクション:国連とジェンダー~UNウィメン・ILOなど~
第2回:国際人権法⑴ 女性差別撤廃条約
第3回:国際人権法⑵ 女性差別撤廃条約一般勧告
第4回:国際人権法⑶ 選択議定書―個人通報制度と調査制度
第5回:国際人権法⑷ 事例紹介⑴
第6回:国際人権法⑸ 事例紹介⑵
第7回:ジェンダーギャップ指数~日本は何位か?~ 女性議員を、どう、増やすか
第8回:労働とジェンダー⑴ 雇用機会均等法
第9回:労働とジェンダー⑵ ILO条約と国内法
第10回:労働とジェンダー⑶ 裁判例の紹介ー住友裁判など
第11回:労働とジェンダー⑷ ペイエクイティのワークショップ
第12回:社j会保障とジェンダー~第3号被保険者・配偶者控除~
第13回:家族法とジェンダー⑴ 婚姻と夫婦別姓
第14回:家族法とジェンダー⑵ 離婚と子ども

*授業内容は必要に応じて変更することがあります。

履修上の注意

 授業終了時に、毎回、「リアクション・ぺーパー」を提出すること。「リアクション・ペーパー」には、授業に対する質問・疑問・意見・批判などを、自由に書くことを求める。次回以降の授業を、より良いものとするために、書いてもらう。教員と学生の双方向授業の、ツールである。批判等を書いても、不利に評価はしないので、本当に自由に書いてほしい。毎回の授業時の、「リアクション・ペーパー」の提出が、平常点となる。
 レポートは、中間レポートと期末レポートがある。
 試験は、試験期間中に行う。

 常に,テレビ等のニュース,新聞,雑誌記事などに関心を持つこと。
 内閣府男女共同参画局、法務省、および国連(UN)などのサイトに、随時アクセスすることが望ましい。
 テーマに関連するゲスト講師の招聘を、予定している。キャバクラ・ユニオン共同代表布施えり子氏、ペイエクイティについて屋嘉比ふみ子氏。

準備学習(予習・復習等)の内容

 復習に関しては、授業時に配付する資料を読むこと。
 授業時に紹介する、映画や小説に触れることをお勧めする。問題を、具体的・立体的に把握できるようにするためである。
 一例としては、アメリカ映画『ボーダータウン 報道されない殺人者』である。この作品は、女性差別撤廃条約・選択議定書・調査制度のメキシコ・ケースを映画化している。また、同じような問題を扱っている、アメリカ映画『ボーダーライン1・2』も、時間があれば、見ておいてほしい。

教科書

 特に指定はしない。

参考書

 授業内で,随時,配付予定。

成績評価の方法

 平常点20%,中間レポートと期末レポート30%、期末試験50%

その他

 ジェンダーと法Ⅰのみの履修を可とする。
*履修希望者が300名以上の場合は抽選を行う。

指導テーマ

進行計画

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