授業の概要・到達目標
有限要素法の基礎となる考え方(変分法的定式化,Ritz-Galerkin法,要素分割,要素係数行列,直接剛性法)を解説した後,C言語によるプログラミング,FreeFem++によるプログラミングの解説を行う。その後はFreeFem++の実験・演習を交えながら代表的な偏微分方程式の解き方を説明する。最後にPoisson方程式に対する有限要素法の数学的な解析を説明する。
微分方程式の代表的な数値解法である有限要素法の基本的な考え方とプログラミングを理解し,実際に代表的な偏微分方程式が解けるようになることを目標とする。
授業内容
第1回:変分法入門
第2回:Poisson方程式の弱定式化
第3回:Ritz-Galerkin法
第4回:1次元Poisson方程式に対する有限要素法
第5回:2次元Poisson方程式に対する有限要素法(1)
要素分割と要素係数行列
第6回:2次元Poisson方程式に対する有限要素法(2)
直接剛性法,疎行列の取扱い
第7回:C言語によるプログラムの解説,数値実験
第8回:FreeFem++を用いた数値実験
第9回:熱方程式,波動方程式
第10回:Laplacianの固有値問題
第11回:流体力学の方程式(1)方程式の説明
第12回:流体力学の方程式(2)定常Stokes方程式に対する有限要素法, 鞍点型変分原理
第13回:流体力学の方程式(3)定常Navier-Stokes方程式に対するNewton法, 特性曲線有限要素法
第14回:Poisson方程式に対する有限要素法の数学的解析
弱解の一意存在性と誤差評価
履修上の注意
微積分,線形代数には十分に習熟し,偏微分方程式についての基礎的知識を持っていること。プログラミングの経験があること(プログラミング言語の種類は問わない)。
プログラミング課題を実行するためのコンピューター(FreeFem++が実行可能なもの)が必要である。
準備学習(予習・復習等)の内容
ノートとWWWで公開する講義資料を良く読んで授業内容を振り返ること。また授業中のコンピューター実習で出来なかったことが残った場合は,完遂するよう努めること。いずれも不明な部分があれば次回授業で質問すること。
教科書
参考書
『有限要素法概説』菊地文雄(サイエンス社)
『偏微分方程式の数値解析』田端正久(岩波書店)
『有限要素法で学ぶ現象と数理 ― FreeFem++数理思考プログラミング ―』大塚厚二,高石武史(共立出版)
成績評価の方法
授業中に出した課題のレポート(100%)によって評価する。
その他
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